
町割とは何か
「町割(まちわり)」とは、何もない土地に街区(ブロック)をつくり出すための基本設計のことを指します。
区画整理が「すでにある町場や農地を整理・再構成する」手法であるのに対し、町割は「まっさらな土地に新しい町を生み出す」行為です。いわば、都市計画の原点とも言える作業であり、マイクラの街づくりではこの考え方がとても重要です。
都市設計に関する様々な作業の一つでもあります。まだ都市設計についてピンと来ていない方はこちらを参照してください。
江戸の城下町や明治以降の新市街なども、まず町割を行ってから道路と区画を決めていきました。マイクラでも同じように、まず「どんな形の街区を、どのくらいの大きさで並べるか」を考えることで、街全体の秩序や雰囲気が決まります。
道路網の配置形態を考える:計画と偶発の間にある都市構造
町割を考えるうえで欠かせないのが、道路網の配置形態です。
街区の形や大きさは、道路がどのように敷かれているかによって決まります。つまり、道路網こそが都市の骨格を形づくる要素と言えます。
都市の道路網は、大きく見れば「計画的につくられたもの」と「偶発的に形成されたもの」のあいだに位置づけることができます。
たとえば、下のようなイメージです

計画的な道路網
格子状や放射状、放射環状など、幾何学的に整理された道路網は計画的な都市に多く見られます。
これらは「最初に計画図があり、それに基づいて整備された」都市構造であり、整然とした街並みが特徴です。
代表的な例としては、
- 古代都城(平城京・平安京):碁盤目状の整然とした区画構成
- 城下町(江戸・大阪など):防御や交通、居住性を考慮した格子組み合わせ型
- 寺内町(富田林・久宝寺など):宗教施設を内在し街路網を格子状に展開
- 近代以降のニュータウン(多摩・千里など):団地計画や新市街での計画的配置
- 大都市圏道路ネットワーク(首都圏・中京圏・近畿圏など):マクロ的な構造として放射・環状道路網を構想
マイクラでは、こうした道路網を採用すると都市の秩序が生まれ、開発を段階的に進めやすくなります。
中間的な道路網
一方で、完全な計画都市でもなければ、自然発生的でもない、中間的な構造をもつ都市も多く存在します。
これらは地形や既存の道を活かしながら発展した結果、ある程度の規則性を持ちながらも、柔軟な街並みを見せます。
たとえば、
- 湊町(神戸など):海岸線に沿っておおむね平行な街路が並び、海岸線に垂直な街路は変則的に配置
- 門前町(長野など):参道という明確な軸を中心に、周囲は不規則な小道が展開
マイクラでこれらを再現する場合、1本のメインストリートを設定し、そこから微妙に角度を振った支道を組み合わせると、自然な街の広がりを表現できます。
偶発的な道路網
最も偶発的なのが、在郷町や自然発生的な集落に見られる道路網です。
これらは農道や小径が次第に発展していった結果、網状や枝状の道路構造となり、入り組んだ街路が特徴です。
このような都市は見通しが悪い一方で、歩いていて変化に富む景観を楽しめるという魅力があります。
マイクラでは地形に合わせて道を敷いたり、建物の配置に応じて小道を延ばしたりすることで、偶発的な町並みを表現できます。
基本は長方形の街区

道路網は単なる交通のための線ではなく、町割を決定づける構造そのものです。格子的に設計するか、放射的に広げるか、あるいは自然発生的に導くか──この選択によって、街の性格やスケール感、さらにはプレイヤーが感じる「都市らしさ」までも変わります。
自分のマイクラ都市が「計画都市型」なのか「自然発生型」なのかを意識しながら道路網を設計すると、町割全体の説得力が一段と高まります。
ただ、マイクラで都市を構築する場合、長方形の街区が最も扱いやすく、かつ現実的です。
理由はシンプルで、
- 建物を並べやすい
- 道路の接続がスムーズ
- 区画の用途(住宅・商業・業務など)が整理しやすい
といった利点があるためです。
もちろん、斜め街区や曲線道路を取り入れると個性的な景観になりますが、まずは長方形の町割から始めるのがおすすめです。
1街区の大きさの目安
街区の大きさは、街の性格によって変えるのがポイントです。
マイクラでも現実の都市計画でも、「中心市街地」「住宅地」「郊外」などの各地域で最適なスケールが異なります。
| 地域・地区 | 街区長辺 | 街区短辺 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 中心市街地・住宅地 | 50~100m | 20~80m | 建物が密集し、歩行者中心のスケール感。コンパクトで回遊しやすい。 |
| 郊外・ロードサイド・工業地 | 150~250m | 80m前後 | 駐車場や大型建築が多い。自動車移動を想定したゆとりのある構成。 |
| ニュータウン・団地 | 100~200m | 50m前後 | クルドサック(袋小路)や街区内遊歩道を導入し、車と人の動線を分離。 |
マイクラでは1ブロック=1mと考えると、設計がしやすいでしょう。
中心市街地における町割の工夫
中心市街地を計画する際は、「人の流れ」と「商業集積」を意識した町割が重要です。このエリアでは建物の密度が高く、土地利用が複雑になりやすいため、街区の形と道路幅のバランスが街の魅力を大きく左右します。
中心市街地では長辺100m、短辺50m前後の街区が扱いやすく、現実的です。この程度のスケールであれば、歩いて数分の範囲に複数の交差点があり、通りのリズムが生まれます。
また、商店街や公共施設を密に配置できるため、「歩いて楽しいまち」にしやすいのも特徴です。
マイクラでは、建物を1街区に2~3棟配置できるサイズにしておくと、街並みに変化が出やすくなります。あまり大きすぎると空地が目立ち、逆に小さすぎると道路ばかりになってしまうので注意しましょう。
主要道路と補助道路を使い分ける
中心市街地では、すべての道路を同じ幅にするよりも、階層構造をもたせることが大切です。
- 幹線道路(幅員25~50m):都市内部の軸線的な大通り。大量の自動車交通を捌く。
- 補助道路(幅員10~25m):商店街やオフィス街のメイン通り。歩行者中心のにぎわい空間に。
- 細街路(幅員5~8m):裏通りや住宅街の中を通る。人通りは少ないが、味のある景観を形成。
このように幹線と補助線を組み合わせることで、都市の階調が生まれ、リアルな中心市街地らしさが出ます。
マイクラでも道路幅を「広・中・狭」の3段階で設計すると、街の表情に深みが増します。道路の具体的なつくり方はこちらをご覧ください。
コーナー部分にアクセントを設ける

交差点角部(コーナー)は、街並みの印象を決める重要な要素です。中心市街地では、角地に高さのある建物やシンボル的な施設を置くと、視覚的な焦点が生まれます。マイクラでは、角地にビル、特徴的な建物、広場、カフェなどを配置することで、街路の交差点に「目的地感」を持たせると良いでしょう。
郊外・ロードサイド・工業地における町割の工夫
郊外や工業地域では、中心市街地のような高密度な構成よりも、スケールの大きさとアクセス性を重視した町割が求められます。ここでは、自動車交通を前提とした空間構成が基本となるため、街区の大きさや道路の幅も広めに設定するのがポイントです。
街区は大きめ、長辺150m前後が目安
郊外やロードサイド型の開発では、1街区あたり長辺150m前後・短辺80m前後のゆったりとしたスケールが適しています。これは、店舗や倉庫、駐車場付きの施設などをまとめて配置するための余裕を確保するためです。
幹線道路を軸にした配置が基本
郊外エリアの特徴は、幹線道路沿いに機能が集積することです。中心街のように格子状に道路を張り巡らせるのではなく、1~2本の主要道路を軸として、そこから枝状に補助道路を伸ばす形が現実的です。
- ロードサイド型:主要道に沿って商業施設を並べ、裏側にサービス道路を配置。
- 工業地型:大型トラックが転回できるよう、幅広道路を多用。
- 郊外住宅地型:主要道から枝道を入れて住宅区を形成し、騒音と通過交通を分離。
このように、中心市街地とは異なり「線的」な発展が基本になるため、道路の引き方そのものが街の形を決めることになります。
ニュータウンにおける町割の工夫
郊外の住宅団地やニュータウンをつくる場合は、単純な格子状の町割よりも、袋小路(クルドサック)や遊歩道を入れるとリアリティが出ます。
これにより、
- 車の通り抜けを防ぎ、安全な住宅地にできる
- 街区内の移動に楽しさが生まれる
- 公園や緑地との一体的なデザインがしやすくなる
といった効果があります。
特にマイクラでは、遊歩道を植栽やベンチ、街灯でデザインすると、プレイヤーの目線で歩いても心地よい空間になります。
まとめ
町割とは、街の骨格を形づくる「街区(ブロック)」をどのように区切るかを考える作業です。道路の配置や建物の並び方、さらには街の雰囲気までを左右する重要な工程であり、マイクラにおける街づくりでも、現実の都市計画と同じくらい大切な基礎づくりの段階といえます。
基本となるのは長方形の街区で、これは景観的にも整いやすく、建物配置の自由度も高いためおすすめです。ただし、地域の性格によって街区の大きさや形には違いが見られます。
- 中心市街地では、歩きやすさと商業の密度を重視し、長辺100m・短辺50m前後が目安。街路を細かく刻むことでにぎわいと回遊性を高められます。
- 郊外やロードサイド、工業地では、駐車場や大型施設を想定し、150m前後のゆったりした街区が適しています。幹線道路沿いのアクセス性を重視すると良いでしょう。
- ニュータウンでは、街区内部に遊歩道やクルドサック(袋小路)を取り入れるなど、車と人の動線を分けた構成が理想的です。住民の安全性と快適性を両立できます。
このように、町割は一律ではなく、用途や立地に応じて最適なスケールや形を選ぶことが大切です。マイクラの街づくりでも、地形や想定する都市機能に合わせて区画を設計すれば、よりリアリティのある都市構造を表現できるでしょう。





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